毎日繰り返される家事と手のかかる育児を両立させることは、体力と精神力の両方を必要とします。時間に追われて疲れきってしまう人も多く、どのような方法を採れば疲れずにこなせるのか知りたいという方もいるのではないでしょうか。
家事育児で疲れないためには、時短の工夫をしたり、ときには手を抜いたりすることも必要です。そこで今回は、家事育児で疲れてしまう理由や疲れないためのコツ、疲れたときの対処法について解説します。
家事育児に疲れた…。その理由は?
家事育児に疲れてしまう原因は、おもに家庭内の環境面にあります。ここでは、よくある4つの理由を紹介します。
家事の量が多すぎる
目を離すと何をするかわからない子どもの面倒を見ながら、料理や洗濯、掃除、買い物などすべての家事をこなそうとすると、一日のスケジュールは非常にハードになります。家事の量が多すぎて、肉体的に疲労を感じるケースは少なくありません。
また、家事も育児も完璧であろうとしすぎると、すべてを上手にこなしきれない自分に落胆し、精神面でも疲労が蓄積しやすくなります。
評価されず収入にもならない
家事や育児は毎日必ず行なわなければならないものですが、どれだけ頑張って取り組んでも、「こなして当たり前」と思われがちです。誰も評価してくれない環境のなかで毎日同じ作業を繰り返すことに疲れてしまう場合は多いでしょう。
家事は「家事労働」と呼ばれることもありますが、対価が発生するわけではないため、モチベーションを保ちきれずに疲れてしまいます。
ワンオペの家事育児になっている
「家事や育児は母(妻)がやるべきだ」と考える夫もなかにはいるため、共働きでも女性がすべての家事や育児を担当し、ワンオペになっているケースが少なくありません。仕事から帰ったあとに料理や洗濯、掃除などのすべての家事をこなそうとすると、肉体的にも精神的にも負担が大きくなります。
休む時間が少なく肉体的にキツい
料理をしなければ食事ができず、洗濯物を溜めると着るものがなくなり、掃除をしなければ不衛生になるばかりです。毎日暮らしているだけでも、家事から逃れることはできません。また、育児に休日はないため、休息をとる余裕がなく、疲労が蓄積しやすい環境にあるといえます。
家事育児で疲れないためのコツ
家事育児を疲れずに両立させるには、「負担を軽減すること」が第一です。次に紹介する方法で、少しでも疲労を溜めない家事育児を目指しましょう。
手を抜いて楽をする
すべての家事育児を完璧にこなしたいと思うものですが、あまり完璧を求めすぎると、いつでも気を張ってしまい休まる瞬間がありません。適度に手を抜いて、自分を楽にさせてあげるタイミングを作りましょう。
例えば、自分のなかで家事と育児に優先順位を設定し、育児に追われている間は適度に手を抜いて家事をする、育児が落ち着いている間はいつもより丁寧に家事をこなす、などのルールに則って行動すると気持ちに余裕が生まれます。
家事分担を行なって負担を減らす
家事と育児をすべて一人でこなすことは、一筋縄ではいきません。常にタスクに追われる生活は「あれもやらなければ」「これもやらなければ」という焦りに駆られ、体力を消耗するばかりです。
パートナーがいる場合は話し合いの場を設けて、家事と育児の分担を行なうことをおすすめします。家事分担表などをうまく活用して、ルールに従ってこなしていくと、夫婦のコミュニケーションの増加にもつながります。
家事を助けてくれる家電を購入する
近年では、家事をサポートしてくれる家電が数多く発売されています。ドラム式洗濯乾燥機やロボット掃除機、食器洗浄機など、少しでも家事の手間を減らしてくれる家電を導入するとよいでしょう。
料理の場合も、電気調理鍋などが時短に役立ちます。家事の時間を減らすことができれば、育児にかけられる時間も増えて、子どもと過ごす時間を大切にできます。
家事代行サービスに依頼して負担を減らす
すでに疲れ果ててしまっていて、助けてくれるパートナーや頼れる親類が近くにいない場合は、家事代行サービスに依頼して負担の軽減を図りましょう。家事代行サービスは掃除や洗濯、料理などの家事全般をサポートしてくれるため、1回きりのスポット対応だけでもお願いすると、休息の時間を確保できます。
家事育児で疲れの限界がくる前の対処が大切
家事育児の疲れが取れないままに無理を続けると、うつ病などの精神疾患や育児放棄、虐待につながってしまうことがあります。家事育児に追われているうちにいつの間にか限界を迎えていた、ということにならないように、早めの対処をこころがけましょう。ここでは、日常に取り入れやすい3つの対処法を紹介します。
自分の自由な時間を作り、身体を休める
朝から晩まで家事育児に専念すると、体力を消耗するだけでなく、自分の時間を持てずにストレスが溜まり、精神面にも影響を及ぼす可能性があります。たまには自由な時間を作り、友人と出かけるなど、リフレッシュする機会を設定することが大切です。
適度な運動をこころがける
家事や育児は室内で行なうため、家の中で一日中過ごしていると、精神的に不安定になりやすい傾向にあります。時々意識的に外出して、散歩などの適度な運動を織り交ぜると、気分転換になってリフレッシュできます。
自分に家事育児を頑張ったご褒美をあげる
評価されにくく、収入にもつながらない家事や育児だからこそ、「今日はいつもより頑張ったな」と思う日は、自分にご褒美をあげるのがおすすめです。食べたいと思っていたスイーツを買う、洋服を1着買うなど、自分の気持ちが上向くご褒美を設定すると、ストレス解消になり、明日からのモチベーションにもつながります。
まとめ
家事や育児を一人でこなそうとすると、やるべきことがありすぎて疲れ果ててしまい、精神的にも悪影響を及ぼしかねません。パートナーと家事を分担したり、ときには自由な時間を作ったりして、ストレスを溜め込まない環境づくりをこころがけましょう。
頼れる人が周りにいない場合は、一時的に家事代行サービスを依頼するのも手段の一つです。スポット対応だけでも身体を休める時間が生まれるため、気持ちに余裕を持てるようになるでしょう。