家事代行サービスを利用すれば、料理・掃除・洗濯といった面倒な作業をまとめて依頼することができます。ただ、作業内容によっては依頼できないこともあるため、その辺りをしっかり理解することが大切です。
今回の記事では、家事代行サービスの業務範囲を踏まえつつ、依頼できること・依頼できないことを具体的な事例とともに解説していきます。
家事代行サービスにおける業務範囲
家事代行サービスでは何をどこまで依頼できるのか、まずは業務範囲について解説していきます。
依頼できる作業は「日常的な家事」に限られる
家事と一口にいってもさまざまな作業がありますが、家事代行サービスでは「日常的に発生する家事」を請け負っています。つまり、誰もが日常的に取り組んでいる家事作業なら依頼できる一方、専門性が求められる作業は依頼できないということです。
家事代行サービスに依頼できる作業としては、以下のような事例が挙げられます。
- 掃除(掃除機がけ、雑巾がけなど一般的な作業)
- 洗濯(干し、たたみ、アイロンがけなど一連の作業)
- 料理の作り置き
- 洗い物
- 部屋の片づけ、整理整頓
- 買い物(日用品、食料品)
- ゴミ分別、ゴミ出し
- 植物の水やり
- 郵便物や宅配物の受け取り(事前通達が必要)
このような家事代行サービスの業務範囲を把握しておけば、スムーズに利用することができます。
業者によって業務範囲は異なる
業者によって「日常的な家事」の範囲はそれぞれ異なるので、上記以外の作業を依頼できるケースがあります。実際、以下のようなサービスを提供している業者も存在するため、上手く活用したいところです。
- 子供の送迎
- ペットのお世話
- 留守番
- 庭掃除(草むしり、落ち葉拾いなど)
- 靴磨き
- 裁縫
- クリーニングの受け渡し
- 部屋の模様替え(家具移動など力仕事は不可)
また、同じ業者でもプラン内容によって、依頼できる作業が異なってくるケースもあります。トラブルを避けたいなら、契約締結前にあらかじめ業務範囲を確認しておきましょう。
家事代行サービスで依頼できないこと
「日常的な家事」に含まれない作業、専門性が求められる作業については、家事代行サービスの業務範囲対象外です。依頼できないことをそれぞれ事例別にまとめたので、こちらも合わせてご確認ください。
専門的なハウスクリーニング
家事代行サービスとハウスクリーニングはよく混同されがちですが、実際のところ別物です。
ハウスクリーニングは専門的なスキルを身につけたスタッフが、専用の機材を使って徹底的に掃除するという作業になります。エアコンや換気扇の内部、洗濯機の内側など手が届きにくい部分を掃除するとき、もしくは年1回の大掃除のときなどに利用されることが多いです。
家事代行サービスの場合、家の中にある掃除機や雑巾を使った家事レベルの掃除しか依頼できません。そのため、家全体を隅々までキレイにしてもらいたいならハウスクリーニング、普段の掃除を代わりにやってもらいたいなら家事代行サービスを選びましょう。
身体に触れる行為
家事代行サービスでは、基本的に身体に触れる行為を依頼することはできません。マッサージやベビーシッター業務、子供のお世話といった作業は業務外です。
医療行為
他者への医療行為は医師、もしくは看護師の資格が求められるため、家事代行サービスで対応することはできません。投薬や胃ろうなど、在宅医療に関する行為もできないので注意しましょう。
高度な介護・介助
入浴や排泄のサポートなど、高齢者や障がい者に対する介護・介助も専門的なスキルが必要なので、業務範囲対象外となります。家族で対応できる簡単な作業についても、他者におこなうとなると資格が必要なので、家事代行サービスでは対応できません。介護・介助を依頼したいなら、それに対応したサービスを利用しましょう。
ただし、病院への付き添いや話し相手になる程度のお手伝いなら、対応できるケースもあります。また、依頼者が骨折などの怪我を負っている場合、身体的な介護・介助はできませんが、完治するまで家事を代行するといったことなら可能です。
危険を伴う作業
高所作業や重量物の運搬作業は危険を伴うので、家事代行サービスに依頼することはできません。植木の剪定やDIYなど、比較的簡単な作業についても依頼できないため、他のサービスを検討しましょう。
また、車の運転代行も生命に関わるので、業務範囲対象外となります。
その他
他人との商談や交渉・現金の振り込み・子供の家庭教師なども、家事代行サービスの業務範囲対象外です。また、機械を組み立てたり修理したりするといった作業も専門性が求められるので、依頼することはできません。
言うまでもありませんが、違法性のある行為も依頼不可です。
まとめ
家事代行サービスはとても便利ですが、何でも依頼できるわけではないため、あらかじめ業務範囲について把握することが大切です。業務範囲は業者やプランによって異なりますが、「日常的な家事」に該当するか?という点が一つの基準となります。
また、家事代行を依頼する際は、依頼者側と業者側でしっかり認識を合わせたうえで、契約を結びたいところです。契約締結後にトラブルが起きないよう、何をどこまで依頼できるのか必ず確認しておきましょう。