汗や皮脂などの汚れはなかなか落ちにくいものです。「放置している間にシミになって取れなくなってしまった……」という経験がある方も多いのではないでしょうか。実は、家庭用洗剤で落ちにくい汚れは、クエン酸を活用するとキレイに落とすことができます。また、クエン酸には、柔軟効果もあるのです。
今回は、洗濯にクエン酸を使う効果やメリット、洗濯方法などを解説します。柔軟剤としても使えるクエン酸は、洗濯の強い味方になってくれます。なかなか落ちない汚れにお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。
クエン酸にはどんな効果があるのか
クエン酸を利用すると、洗濯用洗剤では落ちにくかったガンコな汚れを落とす効果が期待できます。クエン酸の具体的な効果について見ていきましょう。
クエン酸とは?どんな効果がある?
クエン酸は、柑橘系のフルーツなどに含まれており、代表的なものにはグレープフルーツやレモンがあります。食べると酸味を感じる成分がクエン酸の正体です。クエン酸は、カルシウムが元になっているアルカリ性の汚れや臭いを中和するため、洗濯に使うと効果的です。また、すすぎの際に入れることで、洗濯物のごわつきを軽くしてくれる効果もあります。
クエン酸と普通の洗剤の違いは?
家庭用として販売されている洗濯用洗剤はアルカリ性が一般的のため、洗濯用洗剤だけで汗や皮脂などの汚れや黄ばみをキレイに落とすのは簡単ではありません。その点、クエン酸は酸性の性質を持つので、アルカリ性の汚れに強く、洗濯用洗剤で落とせない汚れや黄ばみを落とせます。いつもの洗濯用洗剤で落とせず染み付いてしまった汚れも、クエン酸ならすっきり落とすことができるでしょう。
クエン酸で洗濯するメリット・デメリット
クエン酸は、洗濯に効果があることをお伝えしましたが、使うことでメリットだけでなく、デメリットもあります。
クエン酸で洗濯するメリット
クエン酸は、汚れを落としきれずに溜まった汗や皮脂の臭いを分解・消臭してくれます。また、酸性の成分が雑菌の繁殖を防ぐので、生乾きのイヤな臭いも防止できます。
さらに、柔軟剤のように洗濯物をふんわりとさせる効果もあります。柔軟剤の場合、洗濯物の吸水性を悪化させてしまうデメリットがありますが、クエン酸なら吸水性はそのままです。効果は柔軟剤には劣るものの、使い続けても吸水性が下がらないのはメリットと言えるでしょう。
また、天然由来の成分で無害なため、赤ちゃんや小さなお子さんがいる家庭でも安心して使用することができます。排水することで洗剤のように水を汚染することもないので、環境にも優しい成分です。
クエン酸で洗濯するデメリット
クエン酸は、家庭用の洗濯用洗剤と混ぜると十分に効果が発揮されません。そのため、洗濯用洗剤で洗うものと、クエン酸で洗うものは分ける必要があります。洗濯が2回になるのはデメリットと言えます。
クエン酸を使った洗濯方法と注意点を紹介!
クエン酸を使った洗濯方法には、洗剤代わりに使用する方法と、仕上げの柔軟剤として使用する方法の2種類があります。具体的な使い方の手順と注意点を見ていきましょう。
クエン酸を洗剤として使う場合の方法
家庭用洗剤を使ういつもの洗濯と基本的には手順は同じです。普段は洗剤を投入するところでクエン酸を代わりに洗濯機に入れましょう。粉末状のクエン酸を水に溶かしたら、洗濯機のコースが終わるまで特別な作業は必要ありません。量の目安は洗濯水10リットルにつき10グラムです。洗浄効果を高めるためにも、柔軟剤などは併用せずに、クエン酸のみを入れましょう。
クエン酸を柔軟剤として使う場合の方法
いつも洗濯に使用する家庭用洗剤を投入してコースを選び、すすぎの工程に入るまでは洗濯機に任せます。すすぎまで進んだことを確認したら、一度洗濯機を止めて、柔軟剤代わりにクエン酸を入れましょう。クエン酸を柔軟剤として使用する際は投入のタイミングが重要なので、しっかりとすすぎの段階を見極めることが大切です。洗剤として使う場合に比べて量は少なめで、洗濯水30リットルにつき1グラムが目安です。柔軟剤の効果が出てくれれば良いので、洗剤と混ざっても問題はありません。
クエン酸を使う際の注意点
「デメリット」の項でも触れましたが、クエン酸は酸性となるため、塩素系の漂白剤や洗剤と混ぜると有毒な塩素ガスが発生します。取返しが付かない事故になる恐れもあるため、取り扱いには十分注意しましょう。
まとめ
今回は、洗濯にクエン酸を使う効果やメリット、具体的な使い方を解説しました。洗濯用洗剤としても柔軟剤としても使えるクエン酸は、人にも環境にも優しく、使い方もいつもの洗剤の代わりに投入するだけです。
洗濯用洗剤と分けて使う手間がかかるものの、多くのメリットがあるので、落ちない汚れに困った時は、積極的に活用してみましょう。